圧力に屈するリスク:京葉線

2024-06-04 投稿

安全管理

「圧力に屈するリスク」について考える。

一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。ちなみに、筆者はJR東を含め、いかなる鉄道会社も株も投稿段階で「直接所有」はしていない。


どうでもいいが、一旦落ち着いていた?と見られた「京葉線ダイヤ改正による通勤時間、通勤快速廃止問題」が、ここへ来てJR東日本(以下、「JRE」と略)が「譲歩」を見せて、状況が一転?している感も出てきた。本日はこれを題材とする。

俺の素人考えを言うと、JREの立場ではこれにより中長期で損害危険性が上昇するので、短期的な得があるとしても総合的に損失が大きいと予測する。つまり愚挙だ。

一方、蘇我以遠の乗客、利用客は少なくとも短期的には小さい利益(片道5分程度)を得るが、以前の「問答無用(ほぼ)全部通過」の通勤快速が戻るわけではないので勝利とは言えない。

つまり日本でよくある妥協の産物、誰得状態となる。実に非合理的だ。

最大の問題は、実際の動向がどうだったかは分からないが、傍から見ると「JREが(一部の)沿線利用者の圧力に負けて、ダイヤ(信念)を曲げてしまった」という印象、事実が残ってしまったことである。

なぜなら今後、一部の利用者が不利益を被る「ダイヤ改正」や廃駅、廃線、等々を断行しなくてはいけない時、「なぜ蘇我以遠の客の意見は聞いたのに、我々のは聞かないのか」という意見が必ず出る。これは中期的には業績にも影響する可能性が有る。つまり合理化で整理したい資産があるのに、圧力に負けてサッパリ出来ずにずるずるとその後も支出のみが続いていってしまう場合だ。業績重視の株主にとっては最悪だ。

今回の場合で言うと、少し穿った、そして極端な見方だが、蘇我以遠に居住している「京葉線通勤快速の高速性と経済性」に依存している利用者、特にそれを見込んで不動産を購入した住民の便益費用を、近郊で通過電車が増える沿線利用者、JRE、株主、が負担することになる。

話が逸れるが、潜在的不動産価格下落分を(購入者以外が)間接的に補填したとも言える。なぜなら、都心への速達性は不動産価格に影響が有る。

投資の一環である沿線不動産購入者の失敗の一部を、無関係な株主やその他の沿線住民が被っているかもしれない。俺だったら受け入れられない。他の見方をすれば、今後は鉄道バス路線、一般/高速道路、開運設備、空港、等に過度に依存した不動産評価は慎重にならざるを得ないという教訓だ。

話を戻して、株主にとって負担が正当化されるのは、唯一それによって「安全性が犠牲に成らず、全体の収益性が上がる(可能性が高い)」場合であるが、そもそも朝晩を各駅停車化しようと計画した際には、収益性、利便性、安全性、のベストバランス(計画だから実際最適かどうかは別)として計画していたはずだ。

言い換えると今回「圧力で折れて快速を増やす」というのは何かが犠牲になっている。安全性の筈が無いから残りはその他の利便性と収益性だ。普通に考えて両方だ。

JREとしても、最初は遠距離利用客の利便性を少しでも考えて、ということだったのかも知れないが、穿った見方をすれば
このような問答無用快速を設定しなければ、ワガママ?な利用客勢力を生むこともなかった。今後は挑戦的なサービス設定にも慎重になるだろう。

そういった意味でも悪い影響がある。やってみてダメなら違う方法や場所でというのが万事許容される方が「再チャレンジ社会」としては望ましいはずなのに、どちらかといえば日本では一旦楽な方法があると供給側がそれを辞めるのに労力がかかってしまう。

提供会社の資金が無いとか廃業とかなら「先立つものがない」という事で「どうしようも無い」が、それでも利用客はダラダラ文句を言うだろう。ましてやJREの様に資金力もあり社会的に影響多大な会社であれば、特にJRの場合は国鉄民営化の経緯も有るし、利用者は少しでも不便になれば文句となりやすい(と個人的には感じる)。

とにかく、このように圧力に負けて計画を曲げる位なら、最初からやらない方が良い。また、やるならば計画断行で腹をくくる必要が有る。企業経営者に一番求められる資質だ。どうだろうか。

管理人

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