超富裕層を目指すための「不動産投資」

2021-05-17 投稿

株式以外

不動産と超富裕層について考える。

真に受けずに疑って読んでくれ。


はじめに

突然だが、俺は「直接不動産投資」の経験がある。

自分が住む家を買ったり売ったりも立派な「不動産投資」だが、一歩進んで「賃貸」をやったことがある。偉そうだが、その経験から、また、不動産管理とか金融の専門では無い超富裕層を目指す一個人の考えとして、読んでほしい。

結論からいうと、面倒な管理を厭わない、不動産が好きな投資家のみ、不動産は良い直接投資先になりうる。

投資というのは、その投資先に興味がないと成功しないと思うが、特に不動産に関しては、例えば一日中間取り図を見たり、建物の調査をしたり、常に色んな不動産を見て回ったり、関連法律の勉強やDIY修理をやっても苦にならない位不動産好きの人で無いと大きいストレスになる可能性がある。

ましてや超富裕層向きでは無いと思う。

不動産投資の懸念

管理作業

まず、不動産直接投資は、放置は難しい。必ず何か起こる。小さい問題が多いが、直接投資の場合は自分で解決する事になる。俺の場合も良いテナントであったが、管理作業が断続的にあって、結局面倒だった。管理委託した事もある。しかし所有者の判断が必要な時管理作業が結局あって、委託費も高かった。

そして、不動産資産が増えると、管理作業も増える。株は同じ銘柄を書い足せるが、不動産は「タテに」資産を増やすことができないので、別の物件を買って「ヨコに」資産を増やすことになる。物件数が増える。物件X倍だとテナントもX倍、管理作業がX倍だ(概算ね)。

仮に1テナントあたりの管理の手間は小さくても、50テナントだったらどうか?100は?どこかで限界が来て、それ以上は資産を増やせなくなる。ここでも超富裕層に常に付いて回る「規模の圧倒」が起こる。

同じ株を100倍買っても、前後でそんなに管理の手間は変わらないと思う。タテに資産を増やせる。銘柄数が増えると管理が面倒だが、1銘柄あたりの手間が少ない。銘柄の集合を買う事もできる。

つまり、超富裕層が資産を増やすためにいずれ限界が来る不動産投資だけに頼るのは非合理的だ。せいぜい自分の住む家を買うとか、もう一軒よく滞在する旅行先に別荘とか、その位だろう。資産数十億ですべて不動産の資産家がいるとすれば、不動産に精通した、不動産が飯より好きな、不動産管理(あるいは管理会社経営)の専門家だろう。

海外投資の手間

管理の問題だけでなく、投資先としての適正かも心配だ。

投資は集中もアリだが、それは他をそれなりに調べた上での事だ。不動産投資する日本人のほとんどは世界中の不動産と比較して日本の不動産を選んでいるわけではない。これは株で言えば世界の株を無視して日本株だけに集中投資にするようなものだ。特に超富裕層の資産規模でやるのは愚の骨頂だ。他を調べずに集中投資はリスクが高くなるはずだ。

付随して、物理的な限界もある。

世界の不動産を調べようとしても、情報を得るのが難しい。君は日本語以外に何か読み書きできるか?できるとしても、買う前に物件を見に行く際、旅行で行くような国とは限らないので場所によっては安全も不安。旅費も高い。

個人的な不動産投資家が世界中の不動産を見て回れるわけがない。1件2件ならまだしも、資産額が大きい程、物理的に無理だ。

そういう場合はリート?だっけ?やETFを買えばいいかもしれないが、不動産じゃなくて不動産会社とか、不動産ファンドに投資する訳だから、直接投資じゃないし、もうほぼ株式投資じゃん。

売却の手間

まだ問題がある。それは売却だ。

株式投資の良さの一つは、限られた市場で集中売買が行われる事だ。すなわち容易に需要と供給がマッチし、売却は条件が合い次第即座に成立する。流動性が良い。

不動産はこうは行かない。まず広告を出して、見に来てもらって、書類そろえて、審査して、買い要望があっても交渉があって、仲介者がいて、不成立なら最初からまた…しかも1件1件この処理がある。ましてや海外の不動産だったらどうする?大量の不動産を売るのに手間がかかりすぎる。

しかも「株より不動産投資主義」ならば売ってまた不動産を買うわけだから、これが永遠に続くわけだ。その間所有している他の不動産の管理もある。資産額が大きいほど、負担も大きい。

売却益への課税

まだまだあるよ!あと税金ね。

上記売却に関しては所有し続けるならば心配ないが、それはそれで所有不動産にかかる税金を考えなくてはいけない。評価額も行政任せで、1.5%として長期所有20年で30%取られる。海外不動産だったらその国で税金の申告義務もあるよ。もう管理で頭が痛くなる。超富裕層としては避けるのが合理的、株の保有は税金無いよね?

懸念は他にもあると思うが、あとは自分で調べてくれ。

まとめ

しつこいが、不動産直接投資はダメというわけでなく、上記のような手間を厭わない、又はうまく管理できれば、良い投資先になりうる。家賃収入、税法上の費用や償却の扱いなどで良い点も多い。株式投資にも、上記に関連した様々な問題はある。機会があれば書いてみたい。

でも日本は大家業が流行り始めて以降、不動産の直接投資礼賛が多くて、それなりに短所も説明しているんだろうが、あまりに安易に導いている気がする。投資するなら、まず十分に長所短所を理解する必要がある。

とにかく、「真の超富裕層」?を目指す俺には直接不動産投資は向いていない。

管理人

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