スーツについて考える。
突然だが、君は何着のスーツを持っているだろうか。
スーツというのは人前とか公共の場で着用するのが基本だ。つまり対人を意識した服装、人に会わないのに、あるいは独りで居るのに、スーツで過ごす人は少ない。逆に言うと、公共の場で人に会ったりする際、スーツを着ていれば文句を言われることは無いので便利でもある。
話が少し逸れるが、俺はネットで日本の様々な場所の写真を見ると何が写っているか気になってしまう。自分でもなぜか分からないが、興味があるようだ。
それはいいのだが、地方都市の幹線道路沿いの市街地の構図とか、主要幹線道路沿い(以下、「ロードサイド」と略)の1枚とかを見ていると、日本国中どこでも大体似たような感じだ。理由は色々だが、その1つに馴染みの「ロードサイド店」が必ず写っているというのがあるだろう。
スーパー、ガソリンスタンド、コンビニ、古本屋、電器店、大工・園芸用品店、中古車販売店、カラオケ、ゲームセンター、パチンコ店、衣料品店、各種食堂、等など…だ。またまた話が逸れるが、盛者必衰というか、このような当然の光景も今後需要の激変により当然大きく様変わりしてゆく。例えば既にガソリンスタンドは激減している。古本屋も減少傾向だ。日本の現状をよく表す1つがロードサイドと言える。逆にこれから増えてゆくモノもあるだろう。でも良い例が思い浮かばない。もしかしたら日本はロードサイドさえ増えてゆく店舗が無い縮小社会に突入するのか。わからない。
話を戻して、ロードサイドの写真をネット等で検索すると、上記の列挙店の何れにも劣らずにほぼ必ず写っているのが、いわゆる「スーツ店」だ。「紳士服の◯◯」「洋服の◯◯」という看板がデカデカとほぼ例外なく写っている。逆に言うと、スーツ店が画角に入らないロードサイドの写真は、過疎が一層進んだ地域なのかもしれない。
スーパーから食堂に至るまで、一応生活密着型というか、ロードサイドに店舗があってもそれ程違和感が無い。衣料店も需要あるだろう。しかし俺だけかもしれないが、「スーツ専門店」というのは些か浮いている気がする。でも良い場所に目立って店舗を構えているから、需要があるに違いない。という事はつまり日本人はスーツをよく着るしそれなりに何着も持っているという事だ。そこで冒頭の質問となった。
超富裕層ではどうだろうか。
バフェットはちなみにスーツしか着ない?そうだが、ある記事によると20着所有で、香港製造の普通の値段のを使っているそうだ。たしかに写真やテレビなどではスーツ姿しか見たことがない。ゲイツはスーツ何着とか見つけられなかったが、いつもスーツというわけでもないのでバフェットと同程度くらいの数だろう。彼らのような超富裕層がそんな感じであるから、その下の層も高級スーツが大好きというのでもなければ、同程度だろう。
俺自身でいえば、そもそも「スーツ」を一番最近着たのが何年前か思い出せない程に着用していない。しかし冠婚葬祭では必要なので、最近特に呼ばれなくなったが一応「2着」持っている。しかし、引っ越しの度に「一体これは必要なのか?」と考え込んでしまう。もしかしたら体型も変わって着られないかもしれない。ハワイみたいに日本でも礼服が簡易・簡素に変わっていってくれないだろうか。スーツ業界は困るかもしれないが…
「スーツ」というのは、今のところはビジネスや冠婚葬祭で礼儀として必要、殆どの場面で失礼に当たらないので無難で利便性があるが、機能性でいえば他に良いものがあるし、夏は暑いし、屋内の仕事(デスクワーク)に向いているとも言えないし、社会の傾向としては利用は少なくなっていきそうだ。今後は「和服」の様な「もの好きだけが持っている」存在になるかもしれない。今後、ロードサイドを見ていると、どうなったかおおよその結果がわかるだろう。どうだろうか。