プライム価格と倹約縮小思考

2023-11-16 投稿

時事

プライム価格と倹約縮小思考について考える。

一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。また、筆者はAMZN株を所有しているので、そこも加味して読んでくれ。


いきなりだが、俺はこの投稿を書いている時点で、月600円のアマゾンプライム会員である。しょっちゅう入ったり止めたりしているので来月はどうなるかわからない。

それはいいとして、最近「楽天のポイント改悪?」の報道に関連して、楽天援護?の記事もいくつか出て、その中で「楽天があるお陰で、日本のアマゾンプライム料金は安く抑えられている」という内容の記事が複数、コンサルとか経済評論家とかのモノがあった。

サービス内容に違いがいくつもあるとはいえ、確かにプライム料金は日米で大きな差がある。

現段階で米国プライムは月15㌦、ビックマックの代わりに「アマプラ」でドル円を購買力平価計算すると1㌦=40円となる。

為替レートが極端に円安で歪められているのか、プライムで本来の円の価値が発揮されて国民がそれを享受しているのか、俺にはわからないが、俺は「楽天があるお陰で…」というのが妙に気になってしまった。

件の記事では、俺の読解が正しければ、「仮にアマゾンがプライムを米国並に近くまで値上げしたら、ユーザーの多くが楽天に乗り換える可能性が高いから、日本では廉価なプライム料金を維持せざるを得ない」という論法である。

果たしてそうなのか。特にR社に恨みが有るわけでは無いが、俺にはとてもそうは思えない。以下説明する。


まず、上記論法でいくと、米国では楽天の様な敵が居ないから高価格?で商売できるとも読め無い事もないが、ウォルマート、コストコ、ターゲット、EBay、等々の同業者が犇めいている。ここ何年かはShopifyもAmazonを脅かしている。

敵がいないどころか、見方によっては日本より競争が激しい。つまり敵が居ないから高く出来るのでは無いと思う。


また、アマゾンと楽天の送料無料は仕組みが異なっている。客から見れば費用が安い方を使うのはそうだが、例え3倍のプライム費用を払っても買い方によってはまだアマゾンが安くなる可能性が有る。

しかも、プライムは配達以外のR社には無いベネフィットがある。プライム料金値上げ幅によっては「乗り換える人」も多いかもしれないが、「留まらざるを得ない人達」もいるだろう。


そして、一番考えられるのが、日本人の低価格志向、節約縮小思考にアマゾンが対応しているという可能性だ。

当たり前だが、誰よりも当事者のアマゾンがプライム料金について精査している。分析すべき要素は沢山あるがライバル各社の存在が大きいと仮定する。

そして仮に近い将来、楽天がEC関連事業を辞めてしまったとして、アマゾンが「ヒャッハー!これで俺達の敵はいない!アマゾンの天下だ!」と自信満々にプライム月2000円とかに値上げするだろうか。

何事も100%は無いが、とてもアマゾンがそのような値上げを敢行するとは思えない。君も直感で「それはないな」と思わないだろうか。

プライム価格は小刻みに値上げされており、16年かけて月額400円から600円に(2回)上がった。そして値上げの度オレの見た限り、ネットでは「アマゾンさようなら」とか、「どっちにしろ日本人ならYodobashi使えばええ」とか、「年6000円あれば〜出来るのにプライムごときにそんな払えるか」とか、一言で言えば阿鼻叫喚だった。肯定的な意見はあまり無かった。まぁオレの思い過ごしかもしれないが…

しかしよく考えてくれ。

小さくて軽い荷物をとなりの市町村に送るのにも数百円かかる。

少し重くなったり、大きくなったり、遠かったりすれば、千円超えも普通だ。

つまりプライムは月に大きめの商品なら1回、そうでなくても2回使えば、大雑把だが配送だけ考えても元が取れる。しかも月ごとに入ったり止めたりできる。

最早古臭い言葉だが「コスパ」を考えれば特に問題の無い値上げだ。

だが、多くの日本人には苦渋の選択、受け入れがたいがしょうが無いといった感想だった。日本人は倹約縮小が染み付いてしまって、経済合理性よりも額面、名目額、の直感的印象に縛られている。配送危機も連日報道されて報酬が安いとの指摘も多いから分かっているはずだが、頭で分かっても体が倹約低価格志向で固まっている。

そしてアマゾンもこういうのを注意深く観察し、今程度の値段が中長期で見ても合理的と判断している。

つまり、アマゾンは日本人のケチ加減を考えて、敢えて桁違いの廉価に設定している。日本人だから楽天を多少援護という気持ちも分かるが、他社の動向はプライム価格にそれほど関係ないと推定する。

だから逆に言えば、日本人が突如イケイケの積極拡大思考になれば、プライムも大幅に値上げするだろう。

序に言うと、アマゾン自体の「次」にプライム価格に敏感なはずの「株主」の考えはどうか。

株主総会でも否定的な追求が無いから、特にみんな文句は無いようだ。廉価なプライムの負担を負わされているにも関わらずだ。

そして株主の1人であるオレも低価格なのは同業他社というより、日本人の残念な気質が主な要因と考える。どうだろうか。

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