誰にでも陥りうる管理の迷路。
何の専門家でもない、一凡人の考えとして真に受けずに疑って読んでくれ。
あー、いそがしい忙しい、えーと今日はまずあの表計算を仕上げて、んで、あの資料を作って、その後あの客に連絡して、飯食ったあとに会議に出席して、それから委託先がサボっていないか見つつ指示のメールを書いて…
君は管理の迷路に入っていないか?
以前、不動産投資を題材に管理作業の恐ろしさを書いた。
様々な損得をどう考えるのか?超富裕層を目指す俺にはリスクが大きい、直接不動産投資を取り上げる。
管理が他の管理を生み、その費用が嵩み、様々な組織内部の処理に時間がかかり、儲けを出すはずの本業を圧迫していく。気がついたときには雁字搦めで身動きが取れない。組織が立ち行かなくなる主な原因の一つだ。
管理が少なくて済むはずの株式投資でも、例えば銘柄数が極端に多かったり、あるいは証券口座がいくつもあったりだと、面倒な作業がどんどん増えてくる。管理迷路にハマるのは簡単だ。
まず、管理作業の恐ろしさは、処理しているとたくさん仕事をした気になってしまう事だ。必要な作業かもしれないが、時間は限られているので囚われ過ぎて本業に影響が出始めたら危険信号だ。
実際、サラリーマン時代の話だが、周囲で忙しそうにしている人の多くは管理作業をやっていた。報告書を書いたり、調整をしたり、様々な処理に時間を取られていた。中間管理職ならば管理が仕事だから良いのかもしれないが、個人投資家は管理職の役割もやるわけだから同じ罠にはまらないように注意が必要だ。
今無職だが、SNSとかで忙しそうにしている人、普段の多忙を嘆いている投稿をしている人を見ると、疑いの目で見てしまう。忙しい気分になっているだけなのではないか?と…
また、管理作業というのは、自己増殖のDNAがある。つまり何も工夫せずに仕事をこなしていると、自然とどんどん増えていってしまうのだ。
例えば株式投資に於いても、これは良さそうだと手当たり次第に買い続けていると、銘柄数がどんどん多くなってしまう。買ったままで放おって置くのでなければ、普通は種類が増えれば固定費用、固定管理時間が増える。四半期ごとの業績発表資料などを読むとしても、もし100銘柄もあると年400回資料が出されるわけだから、1日1つこなすにしても、休日なしで毎日読んでも追いつかないことになる。個人投資家では無理がある。だから買ったのに情報もチェックしないで放置するハメになる。気付いたら事業が破綻しているかもしれない。
だが、何も工夫したりせずにいたら、銘柄数を増やすこと自体はごく簡単だ。管理自己増殖だ。だから、管理増殖を阻止するための努力がいちいち必要になってくる。例えば新たな投資先があれば、もしかしたら古いのをいくつか整理すべきかもしれない。
そして、管理作業というのは、一度処理の流れに組み込まれると、もしそれが無駄だとしても、その後にそれを排除するのはなかなか骨が折れる。例えば、無料の週間の投資情報にサブスクライブしたとしても、メールが多すぎるし、情報を利用したことが無いし、やめようとなったとき、こういうのは得てして辞めるのは難しい仕組みになっているものだ。結局面倒な手続きが必要になってくるかもしれない。最初にサブスクする時点で、本当に必要か熟考すべきであった。
ということで、資産が多い投資家は、投資の是非の判断など重要な仕事に集中するためにも、管理の迷路に入らないよう注意することが重要だ。どうだろうか。