富の集中・独占の問題を考える。
金融や経済、格差問題にも素人の俺の意見として真に受けずに疑って読んでくれ。
超富裕層を含む資産家というのは普通嫌われる。
なぜなら富の集中・偏在に不平等感があるからだ。富が集中・偏在しているから資産家なのであり、資産家は嫌われるのが宿命とも言える。
タイムラインを「超富裕層」で検索すると、
「超富裕層X%が世界の富のY%を独占 (X <<<<< Y)」
「超富裕層から税金をもっととれ」
「超富裕層が世界を自分たちにいいように支配している」
「超富裕層が搾取している」
という怒りの意見が多い。
しかし、
「金持ち層からお金を動かして、不平等感無く富を分ける」
という調節は可能なのか?どこかで書かれているだろうし、経済学などで証明されているのかもしれないが、一応考える。
層 | 人口 (人) | 人口割合 | 合計資産額 (億円) | 資産割合 |
---|---|---|---|---|
超富裕 | 1 | 0.1% | 250 | 25% |
準富裕 | 10 | 1.0% | 250 | 25% |
上位層 | 100 | 10.0% | 250 | 25% |
一般層 | 889 | 88.9% | 250 | 25% |
全体で1000人、全部で1000億円の富。
上から4層の富のピラミッドがある。各層の資産合計は同じ。
ひと握りの超富裕層は0.1%で25%の富を独占。
準富裕層は1%で25%の富を独占。
上位1.1%の超富裕層+準富裕層で50%の富を独占、極端に偏在している。
ここで、不平等を無くすにはどうするか?究極の平等は全員同じ資産額、1人1億円だ。一般層に足りない649億円は、上から持ってくる。しかし超富裕層から動かせるのは249億円でたりない。富裕層からの240億を合わせても計489億円で不足で、上位層からも160億円動かすことになる。
超富裕層、せいぜい富裕層までの金を動かせば解決すると思ってなかった?
実際は10人に1人の上位層でも資産を64%減らす必要がある。これは上位層の人は不平等感があるんじゃない?「なぜ俺たちも負担するのか」と。
一般層の人口が多いので、少し上を厚くしてみよう。
層 | 人口 (人) | 人口割合 | 合計資産額 (億円) | 資産割合 |
---|---|---|---|---|
超富裕 | 100 | 10% | 250 | 25% |
準富裕 | 200 | 20% | 250 | 25% |
上位層 | 300 | 30% | 250 | 25% |
一般層 | 400 | 40% | 250 | 25% |
これでも富が偏在しているが、結構フラットな社会だ。不平等をなくすには、超富裕層と準富裕層だけが資産を減らせば良いが、10人に1人の「超富裕層」は資産を60%減らし、それに加え10人に2人の「準富裕層」は資産を20%減らす必要がある。全体の3割が資産減、そのうち三分の一は60%減、とはなかなか大変だ。これで平等だ!とみんな納得できるかな?3割の人が負担って割合が多くないか?
仮定が非現実的すぎるし、両例は数字を都合いい様に調節しているとも言えるが、
「超富裕層だけからお金を動かして、不平等感無く富を分けるのは無理がある」
とも言えるのでは?富の移動で資産をならすには、半分より上の普通の人達も、かなりの割合で負担がある可能性がある。
また、「超富裕層だけ」から取ってその他が幸せになるのは、そこにより富が偏在していればいい。例えば超富裕層0.1%に全体の半分以上の富が集中していれば、そこだけから取っても他の層は資産を減らさずに済む。すなわち、
「究極の平等は、富が超富裕層に集中した方がそれ以外の負担を少なくでき、実現しやすい」
といえる(かもしれない)。変な話だね。
さて、散々偉そうに分析したが、もっと正直に資産家の気持ちを吐露すると、
「普通のサラリーマンで株買ってそれが偶然?上がっただけなのに、なぜ何割も資産を取られなくてはいけないのか?冗談じゃない。それに強制的に平等を目指すなんて、変な社会じゃないか?」
って感じになるのでは?少し株の投資が成功したからといって、超々々富裕層の人達が何百億も寄付するみたいな余裕がまだないよ。まぁ彼らもそれなりに算盤弾いているんだろうけど。