超富裕層は欲張りか、強欲か、について考える。何の専門家でも無い、一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。
超富裕層は欲張りだとか強欲だとか非難される。欲張りとは、どういう行動や状態なのだろうか。そして、超富裕層とはそれにあてはまるのか。考えてみる。
欲張りや強欲というのは定義が難しいが、超富裕層がそうだと言う場合、それは平たく言うと「超富裕層は金銭欲が強く(欲張り)、自分の儲けのためには他人への影響を考えない(強欲)」といった感じだろうか。こうして文字にしてみると、超富裕層というのは嫌われていると改めて実感する。
さて、超富裕層は金銭欲が強いのか?
これも定義によるが、資産の長期高成長を目指している以上、自分で言うのも何だが、俺は金銭欲が強いと言える。ただ、自分ではお金そのものと株式投資が同一じゃないので少し違和感がある。「資産成長欲」が強いのは確かだ。そして「まだもっと成長させたい」と思っているので、まぁ平たく行って「金銭欲が強い」で良かろう。そして俺は超富裕層を個人的に知らないので根拠は薄いが、仮に超富裕層は大多数が同じようなものだとしよう。
ここで俺は考えてしまう。
株式投資をする上で、金銭欲の強さが原動力となって上を目指すのは自然だ。しかし逆の「金銭欲の弱い、乃至は無い、無欲の」株式投資とは何なのか?
無欲の株式投資。
俺の人間力の無さの所為かもしれないが、戯言にしか聞こえない。あるいは妄想か。投資自体の個性を否定している。「無欲だったら株式投資なんかしなけりゃいいのに」と思ってしまう。そもそも投資というのはより大きな見返り期待込みだから欲が無いと言われても無理がある。金銭欲が弱いのも少しだけその欲があるというだけで無欲と同じく矛盾している。
すなわち、株式投資は金銭欲前提だ。
そして、株式投資は金銭欲前提だから、参加者は全員有欲だ。だから、超富裕層が金銭欲が強くて、当たり前だ。つまり、超富裕層が金銭欲が強いという非難はおかしい。金銭欲が強いのは市場参加者全員だ。
では、「自分の儲けのためには他人への影響を考えない」というのはどうだろうか?
これは株式投資では前段の「金銭欲が強い」と矛盾している。説明する。
今まで、何回かの投稿で株式投資システムの素晴らしさについて書いてきた。それらと重複するが、株式市場参加者の金銭欲亡者の究極目的は何だろうか。それは実質の資産価値の上昇だ。ひらたくいえば株価の上昇だ。ではどのような株があがるか?
異論あるだろうが、俺はこう考える。
価値の上がる会社というのは、究極的には「より多くの人に商売を支持されている会社」だ。ではどんな商売が支持されるか?それはわからない。しかし支持されないモノは少なくとも推測できる。例えば地球環境を著しく悪化させる事をやっているとか、人権を踏みにじるような活動に関連しているとか、権力や独占の圧力で不正に商売をしているとかだ。
そこに「自分の儲けのためには他人への影響を考えない」事業も入るだろう。だって自分の儲けのためには他人への影響を考えない会社が成長を続けられるだろうか?許されるのはせいぜい直接商売敵となる他社を蹴落とす位だろう。それ以外は少なくとも多くの人から不支持となり、そういう商売は長続きしない。そもそも最初から成り立たないかもしれない。だから株価の上昇も望めない。君も株式投資するなら考えてみてくれ。「自分の儲けのためには他人への影響を考えない」という噂のある会社の株を積極的に買うだろうか。俺なら避ける。
つまり、「金銭欲が強い」と、「自分の儲けのためには他人への影響を考えない」ような会社には投資しないはずだ。正義とか倫理のためだけじゃなくて、金銭欲が強いんだから、損するような投資はしないからだ。すると経営陣に建前でもその方向へ向けた商売に注力するように圧力が働く。超富裕層を含めた社会全体にも同じ力がかかる。
だから、乱暴な結論だが、俺のようなケチなレベルの投資家は少なくとも、「金銭欲は強い」が「自分の儲けのためには他人への影響を考えない」という可能性は少ない。しかし、何千億円とか何兆円とかの資産があるとこのような思考を超越しているかもしれないので、わからない。どうだろうか。