誤魔化し同僚援護について考える。何の専門家でも無い、一凡人 求職中の素人視点なので、疑って読んでくれ。
最近、とあるプロ野球選手のチームメイトへの暴行事件が取り沙汰されている。
事件の詳細な分析等は他に任せるとして、移籍して謹慎が即座に解かれた事に関して、著名人も様々な発言をしている。その中でも、あるコメディアンが、同僚コメディアンの不祥事(反社会的組織への営業、所得申告漏れ、その隠蔽のための虚言)による長期間謹慎も、当時芸能事務所を移籍すればすぐに謹慎が解けたのかというような投稿をして、またそれがメディアやネットで紹介されている。短い投稿文で真意はわからないし、コメディアンの発言を真に受けるのも何だが、件の選手本人、移籍元球団、移籍先球団、NPBを批判している様に読める。
暴力事件と申告漏れ、共に酷ければ刑事事件になりうる行為であるが、中々比較は難しい。そして所属する組織や業界内の処分は自律的に決めた事であり、外部が強制するべきものではない。だから処分自体は各自団体組織内で判断してもらうとして、上記コメディアンの投稿は俺はシックリ来ない。本日はこれを題材とする。
凡人の俺の意見は、こうだ。野球選手の処分については、一旦処分が決まってから、それを変えるのはおかしい。そして比べるのは意味が無いが、あえて言うなら悪質な嘘と長期間の隠蔽があった分、コメディアンの事件の方が酷い。
まず、繰り返すが行為自体が異なるため、あっちの謹慎が短すぎるとかこっちが長過ぎるとか、こっちは移籍でリセットできるがあっちはダメなのかとか、どちらが正しいと判断したり、数字を単純に比較するのは虚しい。なぜなら意見は人それぞれだからだ。
それまでに規定を適用された事もあるだろうから、周囲が怒っているから少し罰則を重くするなんて逆に不公平だ。「うーん、この種の件では規定で謹慎1週間だけど、今回はテレビとかで不満そうな人が多いから、今回は少し多めに1ヶ月にしよう」とか、「今までは処分解除OKだったが、今回は批判が多いからダメって事にしよう」なんて成り立つだろうか。
成り立つ事も無いとは言わないが、仮に成り立ったらそれ以降はそこの規則、規律、罰則、全てあって無いようなモノになってしまう。だって事件が起きてから反応を見て変わる可能性があるんだから、規定を信用するのは非合理的だ。もし変更が必要ならば、その次の件から、皆に変わった事を周知してから、適用すべきだろう。規則や罰則に完全は無い。運用して適宜改善が前提だ。そして変更適用は周知後が原則だ。
移籍先の球団も、規定に違反せずにすぐに戦力として使えると計算して受け入れたのだ。今更「いやー移籍で受け入れてもらって、規定ではすぐ出場も問題無いんだけど、世間がうるさいから今年は謹慎させてくれないか」というお願いが通るべきだろうか。
そして、世間やファンがどうとか言うんなら、無理やりこの2つを比較した場合、明白にコメディアンの件の方が悪質な2点がある。まず、長期間、当事者たちは、何年も所得を隠蔽していた。報道がなければずっと隠すつもりだったのかもしれない。とにかくその時点で相当悪質だ。そして、報道されても尚、反社会組織と闇で商売し得た報酬・申告漏れを、嘘で逃れようとしていた。
暴力事件の方でこれを無理やり当てはめるとすると、加害者が暴力を何年か隠蔽、密告かなんかで明るみに出るが否定、球団も一旦それを信じたのに、結局嘘がバレて加害者と球団にとって問題が大きくなった場合だ。仮にそうであれば、処分の重さで議論も成り立つかもしれない。しかし当該選手はウソはつかなかったし、被害者が報告したため事件もすぐ報道された。
人間であるから誤魔化そうとするのはダメだがそういう事はある。ましてや、真実は分からないが、両事件とも当事者は最初そのつもりでは無かったのかもしれない。だからこそ即座に、潔く認めるのが、事態を収束させる意味でも重要だった。
コメディアンの件は反社との付き合い自体に加え、報酬を誤魔化そうとする、嘘、隠蔽が世間から見放される決定打となった。プロ野球選手の件は、暴力自体は厳しい批判を受けているが嘘はついていない。無理やり比べるなら、それも重要視すべきだろう。安易にこっちも移籍でリセットできたんじゃないの?等という発言は、同僚を援護したい気持ちもあるかもしれない。受け取り方は人それぞれだ。俺は全く受け入れられない妄言だ。どうだろうか。