JR三島会社を考える。何の専門家でも無い、一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。
唐突だが、昨年春からの感染症の影響はあらゆる業界に及んでいる。
特にサービス業、小売等が厳しいが、運輸業も影響が大きい。本日はその中でも一層経営の苦しい、JR三島会社(北、四国、九州)を題材とする。
三社は人口の相対的に少ない地域でしか営業できないため、そもそも分割方法に問題があるとか、まだ多少は経営余力がある他社と統合すれば良い等の意見がある。しかし今ある経営資源を動かしても問題は解決しない。なぜなら、三社の問題は需要減にあるからだ。
運輸業というのは旅客を安全に運ぶのが商売だ。だから移動の需要がないと成り立たない。移動の需要が無いのに路線を維持するのは非合理的だ。赤字路線地域は、短期間の傾向ではなく、これまで長期間の需要減、そしてそれなりに手堅い将来の一層の需要減が見込まれている。
以前の投稿でも書いたが、需要がなければ容赦無く廃線や廃駅を断行するのが良い。
唐突だが、ここ数年、旧国営の鉄道各社は、特に地方で、路線減や廃駅等がよくニュースになる。そういう報道では、決まって路線が通っていて駅のある自治体や、そこの住民が反発し、経営陣が、時間をかけてでも合意に持っていくため、釈明したり代替提案したりして苦慮している。俺はそれら鉄道会社の株は持っていないが、報道を見る度に、何だかいたたまれなくなる。不便になる地元の人達や該当自治体が不憫じゃなく、投資家としてはその鉄道会社をよく使う顧客と、従業員達と、株主が気の毒だ。安全対策とか、優秀な人材の確保とか、他に重要な仕事があるだろうに、こんな圧力への対応に時間を割かれてしまっている。
九州は株式が公開されている。他二社も上場されてないとはいえ民営化された営利目的の会社だ。損失が嵩むだけと分かっているのに、なぜ赤字路線を維持するのか。逆に言えば、に黒字路線だけにスリム化できれば、論理上は経営は安定する。大都市周辺の僅かな路線と新幹線が残る。今のままでは結局そうなるだろう。最後は同じだから、そこまでに費やした時間とお金で差が出てくる。
一度廃線にしてしまうと将来再度鉄道を通すのは難しい。それも維持の理由の1つかもしれないが、将来再度需要が復活する可能性はどれだけあるだろうか。また、沿線の通学で利用があるという言い分もあるが、通学は道路があればバスでも可能だ。そもそも駅から離れていれば、家から乗車する駅までの間、降車する駅から学校までの間は、徒歩、自家用車、バス、自転車、バイク、タクシーのいずれかだ。どれも道路インフラが必要だ。それを改善拡充するのと、赤字路線を維持と、どちらが合理的か。公的資金を投入するにしても、道路の改善維持の方が元が取れそうではないか?
どっちにしろ現在の赤字路線の将来は3つしかない。
・採算が取れて、民間で維持される。
・採算は取れないが必要なインフラとして、公的に維持される。
・採算が取れないので、減便・廃線・廃駅になる。
もちろん最初の将来(採算が取れる)が多くの人の希望だ。しかし、民営化後何十年もそこに賭けてきて、すでに負けている。
公的維持は要は税金だ。需要がない路線を住民で維持する合意が得られるだろうか?また、税金を使うなら、前述した道路等、他への投資の方が、良さそうではないか?
そして、人口減需要減変革嫌いの日本では、どれかに賭けるとすれば、結局は最後のシナリオではないか?もしそうだとすれば、なるべく早くやった方が良いのではないか?どうだろうか。