労働時間問題について考える。何の専門家でも無い、凡人 (求職中) の素人視点なので、真に受けず、疑って読んでくれ。
突然だが、君はどの位残業するだろうか。
凡人投資家の俺もサラリーマン時代、人並みに残業的な事もやった。
結論を先に書くと、既知の事実だが、残業は従業員にとっても、会社にとっても、投資家にとっても損失、誰得状態、非合理的だ。
俺は一般的な9時間も長かった。例えばよくある「出社9時、終業18時」でも、多くの人が少なくとも最後の1、2時間すでに、「あーあと帰るまでN時間か」等と気が気でなくなる「疑似残業心理状態」じゃないだろうか。俺は午後3時辺りからそうだった。俺の場合は昼飯の後、まぁひと仕事やるか乃至自分ではやった気になって、フト我に返る瞬間から始まる。もちろん個人差ある。朝9時に会社に行って、「あーあ、あと9時間もここにいて働くのか」と思っている様ならすでに出社時から残業心理状態が確定だ。極度に忙しい職場などではこのような余裕は無さそうだから、この限りではないかもしれないが、忙しいながらも「あー早く家に帰りたい」と少しでも思っていれば同じ事のような気もする。
ところで、もし9時出社で10時まで1時間労働だとどうだろうか。「1時間でも長い」とため息をつく人もいるかもしれないが、普通は短いと思うだろう。つまり「残業心理状態」では無い。まぁこの場合支給額に問題が出るだろうが…
こうして短い方から考えてみて、「まだまだ先が長すぎる」と思わない程度の長さがその職種の、君の「最適労働時間」だ。毎日、出社して直ぐにでも帰りたいならば、それは退職か、転職か、転属か、転勤か、何らかの形でしばらく休むか、何でも良いが何か変化を考えた方が自分にとっても会社にとっても良い。それが雇用側、非雇用側、双方共に叶わないのが日本の雇用非流動性の問題だ。いつか取り上げるが、本日は置いておく。
これは出社・退社時間にも応用できる。例えば朝4時出社ならば8時間でも心理的に長くないが、9時出社だと7時間が限度という場合も考えられる。通勤の苦痛とか、本人の嗜好とか、朝方夜型体質とか、色々関係してくる。また、勤務体系も影響する。自宅勤務とか、昼寝できれば合計10時間でもストレスなく働けるとか、いくらでも改変可能性がある。話が逸れるが、昔、職場で主に女性のために作られたと思われる(だが表面上は具合が悪い人誰でも使えるとされる)、「休息スペース」で毎日昼寝もどきをしている同僚がいた。こういっては何だが、あれは気味が悪かった。しかし各自事情があるから決めつけは良くない。
話を戻して、このような労働者のそれぞれの黄金時間帯は、仕事の効率も上がると考えられる。逆に雇用側からすると、このような心理的時間帯を利用しないと、社員の多くが残業心理状態になり、全体では効率が下がってしまう。
「残業時間」や「残業心理」が強いられるような会社というのは、投資家としても困る。経営者や投資家は別に社員の9時出社やたくさんの残業が望みではない。効率よく成果を出してもらうのが望ましい。ならば、定時労働時間とそれにより確定してしまう残業時間帯などは非合理的だ。ましてや、残業状態確定の毎日だと、始業時間から憂鬱になって本来生産性が上がるべき時間帯にも悪影響が出る。
また、これは仕事量の制御にも関わる。時間をかければ必ず仕事がより処理される訳ではない。だが、同じ仕事時間でも、より従業員の「残業心理」が低い方が、より高い生産性に繋がるのはあまり異論ないだろう。
そして、残業は過労死の原因だ。残業が無くなる程、過労死も少なくなる。俺風に言うと、残業心理状態時間が短い程、過労死も少なくなる。労働時間、労働形態の多様性は過労死問題にも合理的な改善法だ。どうだろうか。