不動産バブルについて考える。
以前の投稿でも書いたが、一つの楽しみ方?は相場への影響だ。他人事ので無責任の様だが、現実的には資産価格への影響は誰でも考えそうだ。
状況は流動的だが、政局になった。立候補が取り沙汰されている、「名乗り出そうな人達」への個人的な好き嫌いとか、各人の予想される政策への賛否等はそれぞれあるだろうが、凡人投資家視点としては、こう言っては何だが、誰でも良い。期待することは1つだ。それは、陳腐な言い方だが、どれだけ社会に変化が起こせるかだ。乱暴に言うと、変化ならどんなものでも良い。どうせ、あまり極端なものや多くの人が嫌がる政策は結局受け入れられないから、現実的な範囲でどれだけ思い切って、腹をくくってできるかだ。だが、現在名前が上がっている人達は「剛腕」というか、ハッキリした方針を多少の反対はモノともせずに突き進める「強行」という感じの人は(俺の見るところ、個人的な意見だが)居ないみたいだし、本人が剛腕でなくても所属派閥とかで大きな力があれば派閥の力で何かできるのかもしれないが、どうもどこも勢力が拮抗しているのか、それとも牽制しあってお互いに前に出にくいのか、今回は少なくとも集団の力も働きにくいようだ。権力の集中は良くないとも言うが、分散しすぎるとこのような日和見が続いて何も断行できなくなる側面もある。それ以前に、そもそも内部から変化が起こるのは日本では稀であるから、それ程国民は期待を持ってないと思われる。
件の不動産会社が本当はどれくらい危ないのか、それとも騒ぎ過ぎなのか、この際その是非はどうでもよい。この様な事はよく起きる。対応に右往左往せず、この影響で買いたかった株が下がったらかえって幸運かもしれない。
ところで、不安視されている原因の一つは、彼の地が不動産バブルだからだ(だから急速に価格調整が起きている)とされている。そして、不動産は借金して投資するのが宿命であるから、そうなると不動産負債を抱えている人たちに深刻な経済的影響がある。人数が多いので、不安視されることになる。
俺は門外漢で不動産が高すぎるのか、低すぎるのか、適正価格なのか、そうでないのか、真実はわからないが、もし現在が不動産バブル状態でそれが破裂し価格が急落するとしたら、資産が収縮するわけだから、不動産資産が多い人程、その資産総額も縮小することになる。あるいは資産に占める不動産の割合が多い人ほど、資産の縮小割合も大きくなる。
どれくらいの資産割合かにもよるが、持ち家が無い人、不動産資産が少ない、言ってみれば不動産価格の急落は高みの見物という立場から見ると、効果抜群の格差是正だ。つまり逆に言えば、不動産バブル状態というのは格差拡大状態でもある。不動産だけが上がれば、それを所有している人とそれ以外で格差が開く。
だが「バブル破裂は格差是正で良い」という肯定的な記事が、こういう時に限って殆ど無いと感じるのは俺だけだろうか。ゲス推測だが、記事を書くような階層の人達は、準資産家や不動産所有者のような余裕のある人達が多くて、自分たちの資産が減るのが困ると思っているのかもしれない。わからない。
資産縮小による格差是正は、株式でも同じだ。不動産よりも上下が激しいとすれば、格差の是正度(あるいは拡大度)も急激なのかもしれない。これについてはまた投稿する。どうだろうか。