凡人 (求職中) の素人視点なので、真に受けず、疑って読んでくれ。
今更だが、先日「仕事楽しみ?」とかいう広告が駅の構内かなんかの「通勤客」の目につくところに出て、それが炎上してしまった。
月曜日でもあり、どうも出勤を皮肉られているようで不快だったようだ。
まず、「求職中」である俺から見ると、不快がっている通勤者、労働者が少し羨ましい。なぜなら、俺は対象にもなってない。求職中である凡人の俺は広告対象にもならないのだ。だがよく考えるとこれは職のない俺を皮肉っているとも取れる。求職活動を極たまに真面目にしているのに…でも炎上する程の事か?そもそも炎上活動も相当面倒だ。ヒマがないとできない。
それはいいとして、俺もサラリーマン時代、人並みに月曜日が憂鬱だった。いくら仕事が楽しくても、限られた自由時間(週末)の方がやはり楽しい事が多い。相対的に会社には行きたくない。辛い事も多い。今は逆だ。週末より月ー金が面白い。なぜか?それは株式市場が開いているからだ。週末は売買できないし値動きがなくて、つまらない。
まぁそれもいいとして、炎上したんなら、つまり怒った人がそれなりにいたということだ。仮に本当に多数の労働者がこの広告で傷つけられた?とする。これは何を意味するか。
自然に考えて、そのような方々は、「仕事がつまらない」とか、「仕事がキツイ」とか、「やりたくない事をやらされている」とか、様々であろうが、それらを集約すると、「多くの人が、今の仕事をやめたいと思っているのに、やめられない」と思っていると推測できる。従って、件の広告が図星というか、まさにそこを的確に付いた皮肉に見えたのかもしれない。きついストレスの原因を直球で揶揄されて、皆怒ってしまった。人はだれでも、本音だが公言できない、自分ではよく分かっている「否定的部分」を突かれると、防御本能が働いて過剰反応してしまう。SNSで炎上させないと気が済まないくらいに平常心でいられなくなる。
とにかくそういう、「やめたくても続けるしかない」労働者は常時一定数いるが、少なくとも現代日本ではこの広告が炎上する程に多く存在するという事だ。
しかし俺はこうゲス推測してしまう。
そんな感じの労働者(特に正社員)の多くは、もしかしたら、雇っている方も、本当は辞めさせたいのではないか‥?
だって、「辞めたいのに辞められない」って働いている人は、やる気がみなぎるとも思えない。ほぼお金のためだけで働いている。辞められるものなら辞めたいくらいなんだから。でも、日本は正規雇用であれば、辞めさせられない。社員も転職で高待遇でなければ、自らは辞めにくい。
つまり、この広告炎上は、辞めたくても辞めない社員と、辞めさせたくても辞めさせられない会社が日本には溢れており、それ故の「日本の低生産性」が露呈した一面だとも考えられる。少し論理が飛躍しすぎているだろうか。
しかし、日本人の労働生産性が生来低いわけではない。他の国と比べて遜色無いはずだ。なぜなら普通の多くの日本人が国内の外資系企業、あるいは海外の現地企業でそれなりに普通に働けている。
問題は硬直した労働市場だ。動きたくても動けない、変化したくても出来ない、労使環境が、生産性を下げているだけの事だ。そして、競争力のある一部の社員は、例外的により良い環境を求めて動くことができ、会社全体としても損失が大きい。それ以外の社員と経営者は会社に残って、何気ない?広告に激怒してしまう。この広告で腹を立てた労働者は労使ともに良くない状況にハマってしまっている恐れがある。どうだろうか。