凡人 (求職中) の素人視点なので、真に受けず、疑って読んでくれ。
引き続き需要を気にせず?ThinkPadの使用レポートを続ける。
今回は電子書籍利用についてだ。サービスは色々あるが、俺もご多分に漏れず、アマゾンのKindleを利用している。
機種の購入条件の1つが「2in1 モード」と以前書いたが、その理由で一番主要なのが、ThinkPadのKindle読書のための使用感だ。これまでiPadを利用していたが、漫画によっては文字が小さくて読みづらい。パソコンで読めるが、読書は寝そべって読みたいこともある。また、日本語書籍は特に縦長画面に適している。
そこで、13〜14インチディスプレイを縦に使ってのノーパソで読んだらどんなものなのか試したかった。Kindle Fireの大きいやつを買えば良いのだが、読書だけ別のデバイスというのも煩わしいと思った。
まず、ダメ元でKCR (Kindle Cloud Reader)を試した。KCRは扱えない書籍があるのですでに不便なのだが、対応している書籍だけでも読みやすければ、ブラウザで開けるだけに価値がある。ところが、これは使用に耐えなかった。縦に回転させても縦書きのページがフル表示されず、横開きの状態で2ページが真ん中に小さく表示される。色々試したが直ぐにだめと判断。
本命はKPC (Kindle for PC) のWine経由での使用だ。これは調べてみると結構みんなやっており、それによると正しいバージョンのWine + KPCの組み合わせである程度まではできる見込みだった。ただ、俺の場合はタブレットモードでの使用感が問題だ。そこまでは皆やっていないようだ。
結論を先に書くと、KPCはこの構成(ThinkPad + Touch Display + Ubuntu + Wine)上だと使用感はギリ許容範囲、とても使いやすいとは言えない。機器を別に所有する手間と一得一失だ。
まず、これはしょうがないが、電子書籍リーダとしては重い。このThinkPadは大体1.4kg、片手で長時間持ち続けるのは無理だ。
また、タブレット的なスワイプとか、ピンチが使えない。ページを変えるにはページの左右にあるボタンを使用する。文字の拡大も上部バーにあるボタンを使用する。これはKPCがタッチパネルに対応していないからなのか、構成上の互換性問題なのか、不明だがおそらく前者だろう。
互換性に付随するが、全画面モードが使いづらい。ごくたまに上半分だけの大きさになったり、キーボードマウス前提のため、元に戻るのに一苦労する。
マウス乃至キーボード使用前提は、その他の機能も使い難くしている。小さいメニューアイテムやボタンをタップ頼りの操作を強いられる。
そして、KPCの問題では無いが、読書する際は体に近いところで持つため、ThinkPadが何らかの理由で熱くなるのが手や体の一部に伝わる。
一方、ディスプレイの縦使用はシステムレベルで対応しているため、回転がタブレットに比べれば少し遅い動作だが、一応は使える。
従って、荷物が限られる旅行(ThinkPadのみで一応は読書できる)、読みやすいタブレットを持ってない(小さいタブレットや専用機器では拡大しても読みにくい事があるが、このThinkPadは14インチあるので画面が小さすぎるという事は無さそう)等の場合は選択肢とはなるかもしれないが、読書量が多い程、現時点ではタブレットか専用機器が良い。俺は読書はそんなにしないので、一応ThinkPadで読み続けてみる。
アップルが頑なにタッチパネル仕様のノートを出さないのは、こういった使用感や互換性を問題にしているが、こうしてみると、それも合理的だ。どうだろうか。