東急ハンズの尻尾は短すぎ、数も足りなかった

2022-01-27 投稿

時事

とある有名小売チェーンの事業譲渡について考える。

一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。


報道によると、◯◯ハンズ(以下、「ハンズ」と略)が、食料品、工具、衣料、等々の有名チェーンを関東を中心に展開する小売大手(以下、「買い手」と略)の傘下になるらしい。

俺はこの報道を聞いて驚いてしまった。

だって、こう言ってはなんだが、今更ハンズを買ってどうするのか。

話が逸れるが、このような報道では必ず、「ハンズが無くなるのを惜しむ声」みたいなのが記事に追加される。

いやいや、惜しまれていないだろう。逆に、「充分に」惜しまれていたら、営業続けられるだろう。惜しむ声というより、単なる懐古だ。需要がないから営業維持を諦めるのだから、寂しがる第三者の寝言より、なぜ急激に需要がなくなったのかを重点に報道すればいいのに。

普段わざわざそこへ行って買ったりしないくせに、無くなるのは寂しいみたいな人達のお気楽発言と、それを判を押したように同じ文脈で報道するメディアには辟易する。

ゲス推測すると、最近は鉄道とか、デパートとか、飲食とか、スーパーとか、この手の報道が多いから、記事の雛形があってそこに当てはめているだけなのかもしれない。いやもしかしたら人間が記事を書いていないかもしれない。だとしたら量産記事のコストを削減しているそのメディアは経営力がある。自動生成記事も署名入りにしてほしい。

怪しい懐古主義者とそれを報じるメディアはいいとして、親会社も商売が成り立っていれば売り払ったりしないはずだ。親会社の株主だって、いくら一時人気を誇ったと言っても利益に貢献できないのでは、何か余程の補助維持の理由がないと、放置はできない。懐かしがっている人がいるとか、わずかに無くなると困る人がいるだけで、続けるのは非合理的だ。要は、「ハンズ商法」は、もう成り立たないのだ。撤退が当然だ。

話を戻して、では、買い手はなぜ、今更傘下に入れるのか。

俺も人並み?に「ハンズ」には何回か行ったことがある。一時は全国に支店を広げており東京でなくても行くことができた。珍しく直近で買ったモノを覚えている。それはハリのいらない「紙綴器(ホッチキスともいう)」だった。中々の優れモノだ。しかし直ぐ欲しかっただけで、同じものをオンラインで買える。何ならより安く買える。行く必要は無かった。近くに出かけて、ついでに買った。あえて付け加えると、店内は無人という訳では無いが、活気は皆無だった。数年前だ。

「ハンズ」は「ロングテール(売れ筋商品以外でも、多種売ることによって商売を成り立たせる手法)」で有名だそうだが、気がついたら他のEC各社に「ロングテール」のゲームの根本をひっくり返されており、もう挽回はできない。どのようにひっくり返されたかというと、EC各社はロングテールの「テール」がケタ外れに長い。長いからより細い需要をも補足できる。そして家まで送ってくれるので、わざわざ店に行く必要がない。

短く言うと、「都会店舗でロングテール」で長いと思っていた尻尾は、対ネット(EC)では、「ノーテール」も同然だった。


ついでに言うと、ハンズでは的確な助言を望める、「専門性を持った店員」も特徴と言えるかもしれないが、最早それもほぼ無価値だ。

なぜなら、ネットには様々なプロが工夫を公開しており、限られた店員資源しかないハンズではまず「量」では対抗できない。同じ程度の情報ならばネットで検索したほうが早いし楽だ。そしてネット情報は玉石混交だが、量が多いから良いモノを探すことが可能だ。つまり「量」とともに「質」でもネットが勝る。

電車に乗って新宿渋谷まで行く時間で、相当なネット調査ができる。ネットで見つからない情報もあるだろうが、店員が知らない事の方が多い。つまり専門的知見も「売れ筋以外の多種多様な細かい需要(ロングテール)」があり、そこではネットの圧勝だ。というか勝負にならない。

平たく言うと、「専門に優れた店員」等というのは、乱暴に言えば随分前から、既に時代遅れだった。これは小売に限らないが…

つまり、「在庫」や「情報」資源で、ほぼ無限?のECやネットには「ロングテール戦」で対抗できない。つまり、「ハンズ」は遅かれ早かれ、事業が成り立たなくなる運命、「行き詰まるのは当然」だった。

だから今更、他が買ってもどうしようも無いと思う。

買い手の方も俺はあまりよく知らないが、小売業で実績がある経営力がありそうな会社だ。もしかしたら何か挽回の考えがあるのかもしれない。だが「ハンズ」の暖簾代目当てであれば、もはやその暖簾は洗濯しすぎで透ける程にうすーくなっているから、アテにできない。「いやーハンズで買った工具はいいねえ」とか「やはりハンズで意見を聞いてコレを選んでよかった」等という酔狂な消費者はもういない。そのような魔力を発揮できた「暖簾」は既に破れてしまい、良いのはその工具を作った製造社であり、アテになるのは多くのプロが無料でネット公開するレビューだと、バレてしまっている。

だからどうなるか、見方によっては、もし「ハンズ」を再生したら、この「買い手」の経営者の手腕は信用できる事になる。どうだろうか。

管理人

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