スーパーと物価について考える。
唐突だが、君はどれくらいスーパーマーケット(以下、「SM」と略)に行くだろうか。
日本人は最近はコンビニで買い物を済ませるという人も多いかもしれないが、まともに炊事をやっていればやはりある程度の品揃えのある食料品店、SMに行くのが依然として普通かもしれない。だが最近は人口構成変化の影響か、SMの「閉店」や「廃業」等の報道をよく聞く気がするし、ECの台頭や食料品の宅配等で購入できるものも多くなって来たことから、商売としては変革期なのかもしれない。
俺が長期間住んでいたとある地域では、最寄りのSMまで徒歩10分程だった。現在まだ営業中だ。数年前に近くまで別の用事で近くまで行ったので、そこにもフト立ち寄ってみると、昔の印象があるからか、それとも先入観からか、とにかく全く活気がない。いつ閉店してもおかしくない感じがするが、もしそうなったらたとえこの状態でも、周辺の住民は非常に困るだろう。なぜなら他に食料品等を買う場所が徒歩圏内にないのだ。そしてそのような地域は日本中にある。難しい問題だ。
それはいいとして、普通?の人は、徒歩圏内にSMがあるとして、どれ程の頻度で食料品の買い物にゆくだろうか。
平日働いていれば週末に1週間分とか、あるいは家族が多ければもっと頻繁にとか、近くにあるから毎日行くとか、人それぞれ、例え「食事は外食かコンビニ中心」という最近は多そうな人達でもたまには行くだろう。数年前の農水省の調査では、週に1〜3回で7割を超えていた。今はもっと少ないかもしれない。とにかく日本人はそれなりに頻繁に、SMに行くようだ。
さて、著名な超々富裕層はどうだろうか。
おなじみのバフェットだが、結論としては分からなかったが、多忙だし、年齢もあるし、察するにしばらくSM等には行っていないだろう。面白いのは、「スーパー」「買い物」とかで検索すると、「スーパーで買い物」ではなく「スーパー自体を買う」意味で記事がたくさん出てくる(過去に米国のSMに投資した歴史があるため)。さすがはバフェット予想の上をくる。ちなみに、小さい頃の話だと思うが、祖父の食料品店で働いていたそうだ。また、コーラ、チューインガム、雑誌などを、家を回って(営業して)売り歩いていた時期もあるそうだ。大人がやりそうな事を早めに経験してしまっている、超々富裕層あるあるといえるだろう。
ゲイツは本人がしばらく行っていないと発言していた。同じ様に多忙だし、あまり料理とかに興味なさそうだし、長い列に並ぶのも怖いだろうし、まぁ予想通りだ。とにかく前回行ったのは「遠い昔」だとういうことだ。
俺は普通にSMによく行く。大体毎回買うものが同じなので最近は「店頭」「店先」で受け取る方式を多用している。「多忙」とは言えないし、「炊事」「料理」に興味があるので時間を使っている。ただ時々店内でも買うが、長い列には辟易する。個人的な感想だが、列がなければあらゆる小売店は売上が改善するだろう。なぜみんなやらないのか。
それはいいとして、ゲイツの記事(テレビ番組)で面白かったのは、本人が挑戦したSM商品のいくつかの「値段当てに挑戦」企画だった。上下1㌦の範囲まで正解のルールで、実際はほとんど正解しなかったが、唯一ほぼ正しく言い当てたのは「デンタルフロス」であった。デンタルフロスは食料品では無いが、まぁ消費者の多くはSMで購入しているから、ギリ庶民感覚試験の対象か。でも取り敢えず、ゲイツもデンタルフロスしていることが分かった。後は、箱入りのピラフ(5倍に予想)、洗剤(4分の1に予想)、ピザロール(3倍に予想)、ほうれん草の冷凍ディップ(3倍に予想)であった。食料品を高く予想してしまう傾向がある。金持ち特有なのかはわからない。
どうでも良いが、商品の選択が偏りすぎているというか、いかにもアメリカ的というか、日本人からしてみると「頻繁に買う」ような消費者製品では無いのがまた面白いところだ。アメリカ人はこのようなモノがSM商品の代表なのか?わからない。多分違うだろう。
ポテトチップとか、牛乳とか、卵とかの方がより庶民感覚が分かりそうだが、もしかしたらそれらは「クイズ」としてはわかり易すぎるのかもしれない。実際、俺も上記商品の値段の相場(米国内の物価、また馴染みのない製品だからというのも理由だが)が全然わからない。そして、番組観覧者が助言するのだが、またそれが結構、見当違いが多い。司会者は大金持ち、答えを知っているので偉そうにしていたが、低俗推測するとそれほど庶民感覚があるようには思えない。わからない。
とにかく、「モノの値段」というのは、普段SMに行かないような超々富裕層にはたしかに難しいが、そうでない人々でも、結構分かっていないものだというのが分かった。金持ちも庶民も、最近は値段はわかっているようで分かっていないんじゃないか。特に最近のインフレで物価に影響が出ているから、殆どの人は正確に商品の値段を最早、当てられないのではないだろうか。