洗濯機の「全自動」性について考える。
どうでも良いが、この投稿を書いている時点で滞在している場所の比較的近くに、1軒のコインランドリーがある。本日、平日の昼、そこの近くを通りかかったのだが、よく見ると非常に客が多く駐車場にも車がズラリと並んでいる。平たく言うととても繁盛している。近隣には他の種類の営業店もあるが、皆栄えているとは言い難くそこは例外的だ。天気もよく干すには最適な陽気、平日の昼で洗濯機を回しても問題無い時間帯でもある。なぜそんなにコインランドリーが栄えるのか。
ネットで見てみると、どうも最近日本ではコインランドリーが増加しているらしい。30年前に比べて倍になっている。それでも数万施設程度だから殆どの人や家庭は自宅の洗濯機と物干し竿、洗濯乾燥機等で全てやっているのだが、車を出して少し遠くへ行ってでもコインランドリーを好む人達が増加しているという事か。俺からすると行くまでが面倒すぎてとても考えられない。行ったとしても機械がすぐ使えるとも限らない。そもそも、コインランドリーを使用すると家で済ますのに比べて何倍も費用がかかる。時間が短縮できるなら費用が高くてもペイすることもあるかもしれないが…
それはいいとして、コインランドリー盛況の色々な理由が考察されている。曰く「共働きが増えて平日は夜の騒音もあり中々洗濯機を回せず、溜まった洗濯物を週末の日中にやらなくてはならない。土日に短時間で処理するためにはコインランドリーの方が早い」「洗濯乾燥機は容量が少ないので使いにくい。容量が大きい機械のあるコインランドリーを使用する」「天気や日当たりなどで洗濯物干しがやりにくいので、乾燥機がありコインランドリーが良い」等々だ。確かにそれぞれ一理ある。
仮に、自宅に比較的容量の多い「全自動洗濯乾燥機」があったとしても、1サイクル通してやると3時間ほど、乾燥容量は大容量でも7㌔とかだから、家族4人で共働き(昼間の不在時には回さない前提)だと夜帰宅してから回せるのはせいぜい1度、処理能力としてはギリギリなのかもしれない。つまり現存する「高価、高性能、高容量の」全自動洗濯乾燥機を所有したとしても、現実的な使用で快適な選択処理をするには依然として専業主婦みたいな昼間使用前提か、もしくは共働きならば精々家族3人程度の容量が少なくて済む場合に限られるのかもしれない。
だから逆に考えると、大型食料販売店などで洗濯乾燥しつつその間買い物等を処理できるならば(あるいは洗濯乾燥中にパチンコできるとか)、大きな需要があるのか。でも買い物客の多くの洗濯乾燥需要を支えるには膨大な数の機械が必要なので非現実的か。コインランドリーにショッピングセンターの面積を取られすぎてしまうだろうか。
こう考えていくと、一番現実的なのは昼間、不在中に1サイクル回せればずいぶんと効率的だ。自宅で賄っている人達はすでにそうしているのかもしれないが、「全自動」なんだから機械に任せられるのが建前だ。傍らにいなくてはいけないのでは「全自動」とは言えない。自動炊飯器が「炊飯中は在宅していてください」という機能だったら消費者からは敬遠される。だが「洗濯機」「洗濯乾燥機」になるとなぜか消費者(の一部)は在宅も已む無しという雰囲気と言うか傾向がある。確かに水道を利用するし選択中はバルブが開閉されて圧力変化が配管に常時かかるし、乾燥機は熱も出るし危険はあるのでそれが主な理由なのかもしれない。俺も洗濯機ではないが不在中に水道配管が故障して大変な目に遭ったことがある。
だが、コインランドリーの趨勢を見ると洗濯乾燥処理の「不在時の全自動動作保証」には大きな需要がある。どこかのメーカーが大々的にやらないだろうか。それともどこかすでに不在時に回しても緊急時には停止してそれ以上の被害を自動で食い止めるので問題なしみたいな機種もあるのだろうか。タンクに水を貯めておいて不在時はその水を使うだけにする(したがって動作中は水栓の開閉がない)とか、どうだろうか。