機器選定などの永遠に終わらない調査について考える。
どうでも良いのだが、諸処の事情によりRaspberry Pi(以下、「ラズパイ」と略)購入導入を考えていた。とある遠隔地用だ。
遠隔地に機器を置く際の選択肢は条件によっても色々だ。マックやWindowsの高いマシンを買って遠隔地に置くのも好き好きだが、俺にとっては少なくとも非常に非合理的で、普通はラズパイが候補になると思う。なぜならば第一に値段、第二にサイズ、第三にソフトウエアの自由度、第四に互換性(ポートが慣れ親しんだものが多いため今までの周辺機器を使用しやすい)だ。第五に堅牢性もあると思うが、それについては現段階ではそれほど定かではない。
用途や大きさが少し似ているArduino(アルデゥウィーノ)は使ったことがあるが、ラズパイは扱ったことがない。だがLinuxも簡単に導入できそうで遠隔地用としては最適と考えて調査を始めた。しかしいちばん大切な第一の値段において、問題があった。
興味があればネットで調べてほしいが、半導体供給不足からなのかラズパイが高騰しているのだ。ウクライナ危機よりも前からだが、危機は高騰に拍車をかけた。販売店によってまちまちなので比較も難しいが、俺が見たところ裸のラズパイ4を1万円以下で購入するのは中々に面倒だ。もしかしたら現段階ではほとんど不可能かもしれない。周辺機器も多少は必要だから、全てを1万円以内と切りの良い感じで考えていたのだが、始めから構想は頓挫してしまった。
また、よく知らなかったのだが、運用によってはCPUが熱くなってシャットダウンしてしまうという報告も結構あった。手元にあれば気にしないが、遠隔地において機器が熱くなりすぎるというのはどうも不安だ。対策としては、ヒートシンク+ファンで標準的な運用だと室温+20℃前後に保てるらしい。処理によって負荷がかかればもっと熱くなる可能性もある。室温は夏場は日本はどこでも30度を超える季節がありそうだから、設計に考慮が必要になってくる。ラズパイは自作前提でケースから始まって気流の制御等も誰でも多少は考えるだろう。
こうなって来ると、ARMベースでない(x86系の)機器も対象になる。つまり値段も高めになってきて、構成としてもファンとヒートシンクを搭載してちゃんとしたケースに収めるとなれば、動かすのはどっちにしろLinuxだから、使う方からはそれほど違いがない。こうして無限大の可能性の大海へ彷徨いでてしまう。
ファンレスとしてもx86系となると、途端に可能性のある候補が増える。またx86系とは限らないがChromebookさえも候補になる。遠隔地の機器にキーボードとモニターの入出力装置装備というのも少し変な話だが「いや現地の最初のセットアップではどっちにしろ入出力機器が必要になってくるだろうし…」等と考えだしたら最後、永遠に終了しない機器選択の地獄にハマってしまう恐れがある。というか既にハマっている。
さらに、もし仮に機器を毎日決まった時間に「自動起動」できるとしたら「自動シャットダウン」は容易だし、遠隔機器にアクセスできればその都度できるから、「熱問題」は深刻ではないとしても、BIOSとマザーボードの「自動起動」機能調査が必要になって、こうなると最早テストラボのような施設が無いと混乱を極めることになってしまう。そもそもこれ以前にすでにチェック事項数が発散状態になっており合理的な選択をしようとすればする程永遠に選択ができなくなる。
そのような状態に気付いて最初の必要な機能は何だったのかと再度自問自答して無限ループとなり、機器構成の地獄とは言わないまでも苦慮が続く。どうだろうか。