超富裕層と健康管理について考える。
いきなりだが、先日正真正銘の「超々富裕層」であるマスク氏が、ネタ投稿かもしれないが「ドーナツを毎朝食べている」とツイートしていた。
この習慣が健康的なのか議論があるかもしれないが、それはいいとして「趣旨」は「この程度?なら、健康より美味しいものを食べる方を選ぶ」という事らしい。
本当に毎朝食べているのか確かめられないが、彼もこの件で「変な嘘」をつく理由も無さそうなので、一応真実としてこれに関して「超富裕層と健康」を本日の題材とする。
ドーナツの件はひとまず置いといて、一般的には資産家、富裕層、超富裕層、その上、と成り上がっていく度に、自身と家族の健康への関心、投資、行動が大きくなって来る、すなわち自身にとって健康の価値が上がってくる、と想像できる。
ある程度は健康を維持しないと、やりたいことが出来にくいとか、人生を楽しみ難くなる事実は、資産額は関係無い。
だが、資産額が大きくなると、様々な可能性が拡がるため、「野望」「社会貢献」「偉業達成」等々を夢見がちになる。
もちろん無一文でも夢や目的がデカい人も沢山いるし、いくら資産が増えても汲々としてた時代とメンタルが変わらない資産家もいるが、平均値としては「資産額と目的の規模?」はだいたい比例するだろう。
目的の「遂行、達成」、は大きいほど時間がかかる。長期計画、つまり時間が必要だから、必然健康が大切になって来る。資産が多ければ、そもそも健康に金をかけやすくもある。
これまでを纏めると、超富裕層ならば健康により気を使うと考えるのは、合理性がある。
で、話をマスクに戻すと、彼はドーナツは美味しくて食べたいから食べる。が、運動はやりたくないけどしているそうだ。どうも健康のために仕方なくやっているらしい。真偽はわからない。
ゲイツやバフェットも、医師の助言を受けたり、それなりに健康には気を使っているようだが、両人とも巨大チェーンのチーズバーガーとか、巨大食品会社の甘い炭酸とかを長期間好んでおり、厳格に食生活を管理しているという感じではない。また、運動も程々のようだ。バフェットに至っては運動不足を心配する株主もいるらしい。
この三人は「超富裕層研究」の対象としては些か「極端な人達」であるが、それにしても「健康オタク」「健康寿命を少しでも延ばすために可能な限り最善を尽くす」という程では無いという事だ。
健康に腐心して「永遠の命」とは言わないまでも「超長命」を莫大な金を使ってでも探る、という感じでは全く無い。これは上記の「超富裕層の健康重視の合理性」とは乖離した結論だ。
だが、以下の様にも考えられる。
「健康管理も大切だが、”これで充分、これ以上は何もできない”という終わりはない。という事は労力や時間を投資しようと思ったら際限が無くなる。健康だけに”有限な時間”を大きく取られる生き方は非合理的だ。とは言っても健康は非常に大切だから、どこかで割り切る必要がある。」
問題はどこで「割り切る」かで、上記超富裕層の例では三者三様ともいえるが、各自ある程度の基準を持っていて、それ以上はやり過ぎになりそうだからやらないといった感じだろうか。
共通しているのは、大体普通の人がやっている健康管理レベルだと言えそうだ。費やす努力や時間に対して充分な効果があればやる(だから運動等は取り入れられる)。普通の人でも同様の考え方は多いと思われる。
つまり「健康管理」ではコスパや合理性に基づき「ある程度で割り切る」が、それ以外の”個々の目的”のための”調査、努力、行動”には人生資源投入は惜しまない。
ここまでを纏めると、
「超富裕層というのは健康管理に大きく資源を費やしていそうな印象だが、そうでもなく大体普通、それより他の事に人生の資源を集中させている。」
だから、こうも言えるかもしれない。
「超富裕層と他が違うのは、健康管理ではなく、それ以外の部分の時間の使い方にある」
つまり、当たり前だが、マスクやゲイツやバフェットを少しでも見習おうという場合、この「それ以外の部分」を注意深く観察し、彼らの健康維持法に注目する必要はない。どうだろうか。当たり前か。