ベーシックインカムについて考える。
何の専門家でも無い、一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。
はじめに
今更だが、ベーシックインカム(BI)を題材にする。
もう書きつくされているし、少子化同様、社会問題は、本来俺はどうでも良い。
凡人 無職の俺にとっての少子化問題。
社会問題は利害関係者が絡み合い、総論賛成各論反対、付和雷同異論反論、野菜炒豆板醤入で結局何もできない。国会で3分の2の議席がある政党が政策を遂行できない日本。専門家でもなければ、個人は他の事に時間を使ったほうが良い。
だが、BIはお金の計算だから考えやすく、一度は自分で考えるのも少しは意義があるとし、また例によって「投資家として」考える事として、書く。
経済とか財政の学もない俺なので大間違いもあるだろうし、稚拙な分析になるが、許してくれ。
どの程度の給付が可能か
まず、1人いくら必要か?
こんな単純な基本も、意見が千差万別だ。まぁ、年金より少し高めに1人月7万5千円、年90万円としとくか。月10万円といいたいが、後述の推計ではそこまで行くのはちょっと難しい。
BIが実現すれば、晩婚や少子化には効果があるかもしれない。国民全員が貰うから、例えば親2人子供2人だとすると、両親が無職でも、4人で年計360万円になる。保険料次第だが、無職でもギリ生活できるだろう。独居、低所得で苦しむより、良い生活ができそうだ。
さて、いくら必要か?1億2000万人✕90万円で108兆円だな。
ざっと計算すると、GDPの50%増が都合よく実現したとして、消費税10%維持(30兆円※)、所得税+法人税(45兆円☆)、で計75兆円の歳入で、夢の様なGDP増の仮定でも、他の歳出もあり不足だ。1人年90万円の給付は、今の歳出構造前提ではほぼ無理だ。
社会保障の公費歳出50兆円、それ以外に、地方交付税20兆円、防衛文教20兆円、国債費20兆円、公共事業その他で20兆円、計80兆円も現在は歳出されている(どれも政治的にも削減は難しそうだ。できても少額)。総計130兆円。
歳入が75兆円、BIの歳出で108兆円、それ以外の歳出で130兆円、全然足りない。
※ 消費税収は、こう計算した。
現在:GDP 500兆円、消費税率10%で消費税収=20兆円
計算:GDP 750兆円、消費税率10%で消費税収=30兆円
つまり、消費税率が同じでGDPが1.5倍、だから現在の消費税収20兆円の1.5倍で、30兆円とした。まぁそんなにズレてないだろう。
☆ 所得税+法人税の税収は現在計30兆円なので、GDPが1.5倍になれば税収も1.5倍という希望的観測で45兆円とした。
GDPが1.5倍、所得+法人税も1.5倍って夢のまた夢だけれども、まぁ仮定には無理が入るものだ。
実現可能性が少しでもある方法はあるか
不足分が多くて、BI 108兆円は、GDP 50%増という夢が実現しても、とても無理という結論だった。今の構造でお金を左右に動かしてもダメだ。
もう少し解決法を考える。全て実現可能性は低いが、「少子化解決に賭ける」なら意義があるかもしれない。
赤字国債
もっとケタ違いの赤字国債を出してBIの財源にする。
利点:政治的に比較的容易。
欠点:超インフレで社会大混乱の可能性。
消費増税
政治的にも超難関の消費増税が、税率25%で実現できたとする。GDPも都合よく50%成長したとして、消費税収は75兆円。これと現在一般会計から出ている社会保障費35兆円、合わせて110兆円でBIの財源とする。個人と事業者からの大体同じ保険料で、医療と福祉を賄う。
利点:被保険者と事業者からの保険料で皆保険は維持。
欠点:消費増税。年金廃止で各自運用。都合の良いGDPと税収増予想。
社会保障の民営化
社会保障120兆円の予算をリセット、ゼロにして、各自が民営化された年金、医療、福祉を購入、社会保障をBIから各自が賄う。年金基金は解散返金で年金支払無し、保険者は保険料支払い無し、これで現在公費として投入されている50兆円、消費税収増と法人税収増25兆円(計算は※☆で上述)で75兆円、雇用者から今と同様に35兆円保険料取って、この計110兆でBIの財源とする。
民間の健康保険+介護保険が月1人3万5千円〜4万円位(大体現在と同等の費用を賄うと仮定)、無職独居は実家じゃないと苦しいが、何も保証無いよりずっとマシだ。生活保護の申請とか面倒な事もない。数人の家庭なら、規模の利点が働く。
利点:消費増税無し。個人の保険料無し。
欠点:皆保険廃止で各自が保険購入。年金も廃止。都合の良いGDPと税収増予想。
投資家としてはどう見るか
実際は上記の方法を組み合わせてもっと色々なやり方がある。いろいろ計算したが、もし一般層の所得を上手く増やせれば、それで景気は良くなるし、少子化が解決せずとも改善の兆しでも見えれば、余計に好影響があるので、こういう目的目標が明確な負担増や変革は長期的に良い事だ。
ただし都合のいい仮定がいくつもある。GDP 1.5倍は当然難しい。つくづく経済成長というのは大切だと思う。現状維持等という寝言は、問題解決の視点からは、ほぼ幻想だ。成長しないと社会問題は解決できない。他の見方をすれば、当たり前だが、BI はハードルが高いという事だ。財源確保には、他が負担増になる。
ジリ貧がダメとなれば、BIじゃなくても、日本はいずれ大変化が必要になる。単にいつかという問題だ。国民の決断だが、指導者次第だろう。もし大変革が断行されれば、どんな変化であっても、投資家としては良い時期が来る。上がるにしても下がるにしても、チャンスが来る。上がれば売ればいいし、下がれば買い足せばいい。どうだろうか。