汎用部品の強みについて考える。
非合理の象徴について考える
この投稿で最後に触れた、ファンの不具合を題材に、汎用品の利点を書く。
最近はファンレスPC等も多いが、普通デスクトップPCはいくつもファンが付いている。CPUファン、電源内蔵ファン、ビデオカードに装着されたファン、ケース前後左右上下のファン等々だ。不具合というのは、不愉快なレベルの回転音がするというものだ。
ラップトップ等と違い、自作デスクトップというのは汎用品で組み立てられているのが強みで、各種不具合も最低でも発生源である部品を交換すれば修理は終了、管理がしやすい。何万も出して買うラップトップのファンがうるさいとなると、修理はなかなか面倒で難しいのと対称的だ。ケースを開けて調べてるのも一苦労だ。自作PCは即座に中を直接目視できる。なんなら丸出しで動かしていることも多い。
早速ササッとケースのフタを外して見てみると、電源ユニット内蔵のファンから音が出ている。OK問題無いとまたササッと電源を取り出し、電源のケースをまたまたササッと取り外して、内蔵ファンを取り出した。構造上ホコリが集まるのでノイズの原因になりやすいが、月イチ位でブロー掃除していたせいか、見たところそれほど汚れていなかった。でも10年以上直接清掃はしていないので、標準的対処としてホコリを直で除去することにする。ハネについたホコリ等を拭き取り、回転部分に円滑剤を微量注入という荒業も行った。そして再装着してみると、まだ不愉快な音がする。
さらなる調整清掃は直ぐには思い付かないので、管理忌避の原理でここで修理にこれ以上の労力投入は断念、ネットで同じ規格の部品を探す。値段は問題ないが着くまでに数日、待つのか、面倒だなと開腹されたマシンを見ながら思案していた。ここで部品を注文、後日簡単に取り付けて問題解決でも、安い早い簡単で充分汎用品の強さが出るだろう。
しかし、その上を行く汎用品の利点が炸裂した!
フト気が付いたのだが、自分で昔ケースに装着したファンが、だいたい同じ大きさだ。いくつかあるので1つくらい外しても問題無い。早速計測してみると要は同規格の汎用ファンだ。取り外して電源に内蔵装着、問題が解決した。
これでカタがついたと俺も思った。しかしまだあった。部品を物色した際気が付かなかったが、Enermaxの箱がまだあった(ところで、購入物品の箱は転売など考えて残しがちであるが、無条件で処分した方が良いと思う。これについてもいつか、書きたい)。箱だけだとどうということは無いが、箱を見た瞬間に、ハッと思い出した。そういえば、ファンの予備みたいなものを大昔見た気がする。DIY修理は完了しマシンは稼働しているのでどちらかというとイヤな予感だが、気になるので箱の中を確認した。
そしてガックリと来てしまった。なんと、ノイズを出していたファンと全く同じ新品が入っていたのだ。Enermaxは長く使われた時の、このような事態をちゃんと想定していた。恐ろしい汎用品メーカの予想力、対応力。ケースのファンを転用しなくても、ここに新しい純正品があったのだ。また装着し直すか考えている。これは余談だ。でも「出来合い」の高価なラップトップ等ではありえない「汎用DIYあるある」だろう。
汎用品で組み立てられた完成品の凄まじい対応力。皆さんも1台、自作PCはどうだろうか。超富裕層を目指す、求職中の俺はほぼ家でコンピュータを使用し、作業部屋は広いとは言わないがラップトップ必須というほど狭くないのでぴったりだ。もちろん欠点はある。例えば相対的に重い。USB Type-C など最近のポートはマザーボードに無い。ファン音は少し大きめだ。旅行や外出に持ち出せない。しかし喫茶店等で自慢げにラップトップ出して「生産的でーす」とやっているヤツらのどれだけが本当に仕事できているのか。俺はいつも冷めた目で見ている。これについても、いつか、書くことがあるだろう。