一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。
どうでもいいが、諸事情で2日程、マンション自宅内でネットが使えなかった。現在いる場所はテレビ受信機が無いため、殆ど普段は使わないテレビのニュース等も観れない。
厳密に言うとスマホのデータ通信は使えたので完全に情報孤立した訳では無いが、あまりの不便に参ったので、本日はそれを題材とする。
求職中求職中と念仏をのんきに唱えている投資家は、外出中は良いとして、在宅中は一体何をやっているのか。
犬の世話とか、ひと通りの家事的な仕事とかあるが、通常は一日中やる程の仕事量では無い。
タバコや酒を嗜む人はそれで楽しめるかもしれないが、俺はやらない。
労働していれば平日は会社に行って紛れるのかもしれないが、俺は求職中、在宅だ。
だから生命維持の為の飲食、排泄、寝る、以外は、文字通り途方に暮れてしまった。通常在宅中は殆どの時間、何気なくネット接続されたパソコンに向かっていたが、それが如何に依存性があるかという事だ。文字通り、途方に暮れてしまうのだ。
そしてパソコン等一式はあっても、ネットが無い状況となると使わなかった。つまり、俺のコンピューティング生活はネット接続環境に依存している。ネットに繋がりさえすれば、いざとなればパソコンとキーボードはその辺で買えるし…
生きて行くのに水、電気、等々がまず重要というが、そういう致命的な要素を除外すると、現代ではネット環境が必須だと言うことを改めて身をもって実感した。これは投資家とか資産家とか求職中とか関係なく、もはや誰でも同じなのかもしれない。
ところで、ネット環境のためにはどこかのいわゆるインターネットサービスプロバイダと契約しなくてはいけない。俺のところも多くの他地域と同様、主な選択肢としては電話会社系とケーブルテレビ系だ。場所によっては大手電気会社系もあるかもしれない。どっちにしろ社会基盤系の会社であるため、必然的に大資本、大企業だ。
俺はここで低俗に考えてしまう。
大企業批判とか資本主義反対とか成長はもういいとか寝言を言っている人達は、そう言うのならば、ネット環境で「大企業以外で、資本主義に毒されていない、成長や業績長伸は度外視して人や環境に優しくするのみに注力するプロバイダ」を信念通りに使っているのだろうか。
だって表で散々大企業批判しているのに、家では生活を大企業の製品や技術に支えてもらうのは、ある意味二重規範(ダブスタ)じゃないか?
「大企業は世の中を暗黒支配し、政治から優遇され、一部の社員の報酬は高すぎて、その他の労働者は搾取されていて、業績のためなら環境への配慮にも欠ける、そういうのは全てけしからん、批判だ、だが自分の生活を支える部分は容認だ」とか、「大企業の存在自体が悪い訳じゃなくて俺たちの批判しているところだけが悪いんだ」とか、言い始めて「大企業との関わり」を自分の都合の良いように正当化しても、どこに境界線を引くのかは人によって違うから、途端に一貫性がなくなる。
もしかしたら、水、食料、衣料、電気等々はヤセ我慢をしてでも建前だけでも「大企業の商品や補助忌避」を貫けられるかもしれない。Eコマース大企業に依存せず、生活用品などを全て自分で調達するのも可能かもしれない。ガソリンも石油メジャーは大企業の権化だから、徒歩で移動して燃料に依存せず、火力発電もダメだから太陽光と風力で自家発電し石油会社と電力会社依存を避けられるかもしれない。
そうだとしても、ネット環境の利用に於いて、大企業依存を避けるのは余計に無理がある。それはやり取りされる情報は経路に使う基盤を「ネットワーク機器製造会社の倫理性」とか「海底ケーブル保有会社の環境貢献度」みたいな基準で選ばないからだ。その時一番合理的と予想される経路を通る。そこには悪名高い会社の回線もあるかもしれない。でも届いたデータの品質には変わりはないから関係ない。それがインターネットだ。
そもそも、ネットを使うための機器自体に、並み居る超大企業の技術が沢山使われている。金を儲けすぎみたいな批判を浴びていない清らか?な企業の技術だけでは通信機器は製造できないだろう。でも物理的には不可能とは言えない。しかし、インターネット利用となると、「俺が指定する、清廉潔白?な会社の基盤のみを経路として使用、伝達せよ」等という芸当はできない。
何が言いたいかというと、大企業だからイカンとか儲け過ぎ企業がイカンとか労働者を酷使するのがイカンとか、等という批判は、二重規範をせずに出来るはずがなく、意味がなくて、馬鹿げていて、つまらない主張だということだ。自分達の正義のために企業の行いを是正しようなどというのは、幻想だ。企業の行動に問題があれば、法律で裁けば良い。法律も万能ではないが、だからといって個人や特定組織の正義を強制はできない。どうだろうか。