マイナーリーグへのロックアウトの影響

2022-03-09 投稿

MLB

ロックアウトとマイナーリーグについて考える。

一凡人 求職中の素人視点なので、真に受けずに疑って読んでくれ。


MLBの労使交渉は、ここに来て色々な動きがあるにしても、既知の通り依然難航している。ところでマイナーリーグの方への影響はどうなのか。

マイナーリーグベースボール(Minor League Baseball、以下「MiLB」と略)のチームはメジャーの球団の傘下にあるから密接な関係だが、こと球団経営とそれにともなう労使関係というのは、どうも全く別らしい。

というのも、フリーエージェントになった選手達との交渉はCBT(Collective Bargaining Agreement、以下「労使協定」と略)が期限切れとなった12月初旬以来、すべて停止されているが、マイナーでの契約は細々とだが報道されている。

また、AAA(トリプルエー)をはじめとするMiLBと各球団は、繰り返しMLBのロックアウトはMiLBの試合開催に影響しないと明言している。ネットで調べたところでは、AAAは4月5日、その他AA(AA)とA(クラスA)も4月8日に当初の予定通りなのか知らないが、シーズンを開始するらしい。という事は、すでに各球団の施設も使ってスプリングトレーニング的な事もしているだろう。ただし、「40-man roasters(40人枠)」に入っていると、MiLBの開催する試合には出場できない。

この「Roaster(ロースター)」というのがまたややこしいが、単純に「名簿表」、「リスト」という意味、つまり選手名簿だ。MLBには現在、「40-man roasters(40人枠)」とその部分集合である「26-man roasters(26人枠)」があり、その40人はすべて「メジャー契約」となる。つまりMLBPAの一員となる。だが、そのうちの選ばれた「26人」でないと、MLBの公式戦に出場できない。残りの14人はMLBの公式戦に出られないので、入れ替わりを目指すわけだが、どうするかというと、通常その間は「マイナー契約」している選手とともに、MiLBの試合に出場することができるので、そこで実力を見せるわけだ。だが、今回のロックアウトで、MLB契約である選手はCBTが期限切れのため、MiLBの試合には出場できないという事だ。

MLB契約していない、40人枠外のMiLBの選手はMLBPA(Measure League Baseball Players Association、「MLB選手会」)の一員では無いので、今回の労使交渉の対象ではない、ので試合開催の影響は受けない。もっといえば、MiLBの選手とMiLB並びにMiLB球団との間には、MLBとMLBPAのような「労使協定」が無い。

要するに冒頭で述べた通り、MiLB、MiLB経営、そしてMiLBの「40-man roasters」に入っていない選手たちは、ほぼ完全に別の扱いということだ。この辺りは、一軍と二軍チームが直結していて同じ経営母体であるNPBとは異なる。

と言う事で、MiLBの試合は「40人枠」の選手が参加しない以外は、普通に開催される見込みだ。ところで、日本から今年も米国移籍を目指している選手がいる。彼は当然メジャー契約を目指しているわけだから、MiLBは関係なく、かと言ってまだMLB選手会の一員でもないのだが、ロックアウトの影響で契約交渉はCBTで合意に至るまでできない、つまりフリーエージェント選手たちと同様な立場と考えられる。送り出した方としては、何ともやり切れない気分だろう。MLBに挑戦するならまだしも、契約さえままならないとは…

管理人

自分の写真
調布 有

ブログ コミュニティ

PVアクセスランキング にほんブログ村

ラベル

IT (28) MLB (10) その他 (59) 安全管理 (19) 格差 (19) 株式以外 (7) 時事 (24) 情報リテラシー (34) 生活 (29) 超富裕層 (42) 痛い主張 (14) 投資 (53) 米国 (34) 労働 (14) 屁理屈 (14)

ブログ アーカイブ

QooQ