大谷の通訳の件を、超富裕層になったつもりで、考える。
依然として、日本の報道(特にバラエティ要素の強いモノ、あるいは高齢者向けの構成)は、先日の「声明発表」が各番組に追加燃料を投下し、ほぼ「大谷一色」の様相を呈している。
低俗な推測だが、日本のテレビマン達は、あのコメント読み上げを観てほくそ笑んだのではないだろうか。
というのも、大谷側としてはMLBの調査、公的機関の捜査、また分かっていない事項、その他諸々の事情で限られた情報提供にならざるをえない。必然全容はスッキリ、ハッキリはしない。
従って「謎が多い」とか「こういう(悪い)可能性もある」とか、視聴者が飽きるまで、正直無意味だが単純な構成を「延々続けられる」から、制作的にも、編成的にも、ある意味「楽な状況」だ。「〜という疑問が残ります」「なぜ〜となってしまったんでしょうか」「依然として不可解な点は〜」といった語句を繰り返していれば番組成立だ。
それはいいとして、様々な「疑問」の中で、まず「どうやって口座主(大谷)に知られずに通訳(以下、「M」と略)大金を送れたのか」というのが、1つの大きな焦点になっている。
基本、「送りきれないほどの大金だから無理じゃないか」とか「2段階認証だから難しい」とか、何回もバレずに繰り返せるわけがないとか、スマホを操作できないと無理だとか、要は「勝手に金を盗まれたといってもさすがに無理が有るだろう」という論調が多い(もちろんその反対の意見もある)。
繰り返すが番組としては、本件に関しては「大谷が潔白」よりは「謎や疑問が残る」方が「番組を作りやすい」から、そう強調したくなる面もあるかもしれない。
以前のほぼ完全無欠の大谷で「称賛しかない偉業」「微笑ましい報道」を繰り返しても単純番組は成り立つが、そうでなければ極端に逆の「疑惑をとにかく突き続ける」のが手軽な構成になる。送金手法は全解明されていないからいくらでも怪しめる。
以下、水原通訳が「何らかの方法」で大谷の口座から送金していた、と仮定する。この仮定の元では、送金があったのだから、あり得ないとか難しいとか騒ぎ立てても意味がない。
では、どうやってそれが出来るのか?というと俺も分からない。だが(素人考えだが)全く不思議ではないと思う。仮定と推測に基づくが、説明する。
第一に、銀行口座やクレカから金をだまし取られたり、そうでなくてもアカウントを乗っ取られたり、とにかくそういうのは日常茶飯事だ。犯行は身近な人じゃない場合がほとんどだ。
ということは、特に親しくなくたって、金をだまし取られるほどの情報を盗まれる可能性は普通にあるという事だ。個人情報やパスワードはよく漏洩する。そして、あらゆる会社のシステムに世界中の犯罪組織などが侵入を常時試みている。認証のためのテキストメッセージが、途中で読まれても不思議ではない。
第二点として、その上でMは大谷と大変親しかった。憶測だが、生活上での契約手続き、毎月の支払い、等々で手助けしていれば多少の情報は得やすい。信頼されていたらしいから、もしかしたら支払い管理も担っていたかもしれない。だとするとより多くの情報が入る。
また、もっと大きな送金、例えば不動産購入とか、寄付とか、などで少しは手続き等で関与していたかもしれない。こういうのを大谷本人が全て自分でやるとは思えない。とにかくMは情報取得に於いて、匿名者よりは機会がある。
ベタだが、6桁の電話のコードやパソコンのパスワードなんて「盗み見る」のは常時一緒にいれば比較的容易だ。スマホは1度ログインできれば指紋や顔認証も登録できる。あるいは、パソコンにウィルスを仕込まれた可能性もゼロではない。
第三点だが、違法賭博業者に借金があるのは事実だとすると、その「組織」からの「厳しい取り立て」で、追い詰められていたとしても不思議はない。
人間そうなると、必死に画策する。善意より恐怖が買って、上記「パソコンに勝手にアクセス」も「指紋登録」も、「やれるけどすぐバレるからやらない」というより、「後でバレるかもしれないが、やらないと今、ヤバい事になる」という心理圧力を受けやすい。
ましてや本人が「依存症」と告白しているらしいから、もしそれが本当だとすれば、余計に合理的判断が出来なくなる。なりふり構わず、その場しのぎで「裏切り行為」を繰り返していたとしても、不思議はない。
という事で、本件の「送金方法疑惑」については、あの手この手で誤用悪用の確率を下げる努力が日時続けられている「オンラインの本人確認」には「絶対」は無いという当たり前の事が認識された。それとともに、スマホやパスワードの管理、身近でも他人への警戒、全てやっても完全では無いがやった方が良いという事が、改めて分かった。超富裕層ともなれば桁違いだし自分で全てとは行かないので、何か手法を考える必要が有る。どうだろうか。当たり前か。